日本製鉄グループが展開する製鉄事業は国内最大規模の生産を誇ります。そんな各製鉄所において、当社は原料受入から製造、製造出荷にいたるまでの品質保証に関わる試験分析業務を担っています。最先端の設備と第一級の技術者を備え、原料・鉄鋼の成分分析から、製品出荷の材質評価試験、操業に携わる環境測定まで幅広く対応し、正確で信頼性の高いデータを提供しています。
製鉄支援の仕事のひとつである「新規設備の導入」、「設備の老朽更新」は、「設備の仕様の検討〜予算の確保〜設備の導入〜標準化」を数年かけて実行する仕事であり、たくさんの関係者と一緒につくりあげる協働作業です。案件を円滑に進めるためには自分の意見を伝え、まわりを巻き込んで検討し、実行に移し、実際に設備を立ち上げたときには大きなやりがいがあります。試行錯誤を重ねるのも面白さのひとつです。
製鉄支援業務のひとつである「試験分析の自動化」。鋼材の腐食試験では材料を試験液に浸漬し、被験面にヒビや割れが発生していないかを試験し、亀裂が発生した場合にはオペレーターがひとつひとつの亀裂の長さを測定しています。この測定には経験が必要であり、長い試験時間がかかります。この試験を自動化するため、官能試験での経験を生かし、誰でも簡単に測定可能な手法を取り込んだ試験装置の開発に挑戦しています。
技術の進化とともに様々な新素材・新製品が生み出されるなか、当社では金属材料はもちろん、有機・無機材料、電子材料などの分析、解析や材料特性評価などを通して、お客様の研究開発や技術課題に高度なソリューションを提供しています。
材料・解析事業では、主な業務として、お客様の課題解決を目的とした材質や破損調査、腐食調査をはじめ、金属組織や破面観察、機械的性質、成分分析などの様々な分析を実施しています。
実際の製品や設備の破損調査や腐食調査を実施することで、原因が究明でき、より優れた製品づくりの手助けができるのが醍醐味のひとつです。 分析結果によって、材質の決定など今後の方針が決まっていくこともあります。いろいろな成分の炭素鋼やステンレスを溶製したり、圧延したりすることで、製品づくりの根幹をサポートすることもできます。
新技術など初めてのことに挑戦できるのも大きな魅力です。つねに新しい分析や技術に触れる環境があり、自分で新技術の導入を検討することもできます。案件数や案件額を増やすために、新しいことに挑戦し、知識や技術を磨くことができる環境があります。
大気、騒音、振動、作業環境、水質、土壌、有害物質など、環境に関わるすべてを対象とし、環境分野の高度な技術と専門知識を結集した調査・分析・評価を行っています。バイオ検査技術により安全な食の供給もサポートしています。
環境分析は、海水や河川水、雨水、大気、土壌など、自然環境にあるものを対象とした分析が多く、私たちの快適な暮らしに直結するものです。環境分析なしでは自然環境は守られないといっても過言ではない重要な仕事です。国や自治体からの依頼を受けることもあり、社会貢献につながっている仕事であることを日々実感できます。
環境分析という仕事はJISなどの規格に厳格に適合する必要があり、近年では環境中の微量成分に対する精度の高い分析が求められます。そのために技術を磨くことは、やりがいや成長にもつながります。また、日本製鉄が貢献している磯焼けの浜に対する藻場再生(ブルーカーボン)や広範囲なリサイクル活動について環境への影響を分析するなど、様々な環境分析を経験することができます。
非破壊検査やセンシング技術を活用した材料・製品・設備などの検査、得られたデータを活用したエネルギー診断、省エネ対策を実施しています。また、非破壊検査技術や光学計測技術、画像処理技術を組み合わせた計測・検査システムの提供、燃焼効率を追求した燃焼機器の開発も行っています。
計測装置は、生産設備と比べると規模が小さいものが多いのですが、実は生産全体のなかで大きな影響を与え、生産コストにおいて何億円もの改善につながっているものも多くあります。そんな装置を製造できるということには挑みがいがあります。また、お客様からの依頼のなかには、初めて自動化に挑むケースも多く、装置を設計・製作するうえで、いままで当社で培った実績と自分自身で検討した内容をもとに装置開発に携われることにやりがいがあります。
燃料や電気等のエネルギーの効率利用、無駄の排除する省エネ施策をするためには、現場に足を運び、計測・調査をすることが不可欠です。そうして見つけた設備の課題について、自ら改善策を提案し、効果を実感した際には、大きな達成感を感じることができます。